ミデルト青年の家

スピーチ

初めてミデルトへ。ここに一人の隊員がいる。彼女は青年の家で活動しているのだが、そこで、子どもたちに日本文化を伝えたり、日本語を指導したりしてきた。1月に帰国となる彼女は、子どもたちに日本語コンクールの場を与えた。彼女とその子どもたちのために、隊員の多くが応援に来た。果ては15時間以上の移動時間に耐えながら。
子どもたちはそれぞれおめかしをして、コンクールを迎えた。緊張した面持ちの子もいれば、自分の力を試すために私たち隊員に日本語で声をかける子もいた。
約2時間、一生懸命に日本語を話す子どもたちを見ることができた。日本のことをこんな風に感じてくれたんだ、と発見が多くあった。彼女への感謝の気持ちを表す子も多くいた。日本を離れ、日本のことを伝えに来てくれたことへの感謝の気持ちを表すスピーチはきっと多くの隊員の励みとなったであろう。
彼女自身もアラビア語でスピーチを行った。子どもたちは真剣に耳を傾け、その姿はなんだか切なく感じた。幼い子どもたちはしゃくりあげた。そうできない彼らは彼女を目に焼き付けようとしつつ、あふれ出てくる涙を何度も袖でぬぐっていた。
彼女と子どもたちの絆を強く感じた。