学校の始まり

エコールアラール新6年生

学校が始まった。始業式ってのはない。一日目はだいたいクラス確認や担当教師を知る日。特に何をするわけでもなくて、ただ教室で全員が揃うのを待つ。教師が色々確認をしたらおしまい。よー分からん。とりあえずキイコは3つの学校を全部回って、先生達や子ども達に挨拶をするつもりで家を出た。でもあまりに雨がひどく、ミッスーにも行かなきゃいけないので、エコールタズルマットに行くのは断念。
エコールアラールでは校長先生が何かお話をして、子ども達は各自の教室に入っていた。エコールアラールは夏休み中に学校の回収工事が行われたので、子ども達はきれいになった教室に入るのが本当に嬉しそうだった。

エコールセントラルはブールメンで一番大きい学校。ここに来ると子ども達にたくさん会う。前日に聞いていた通り、担任が大幅に変わっていて、教室も変わっていて、あっちにフラフラこっちにフラフラ。
嬉しかったのは久しぶりにサロワに会ったこと。サロワは実家がフェズなので、8月中はブールメンにいなかったのだ。寂しかっただけに再会できるのを心待ちにしていた。サロワは「キイコにお土産を用意しているのよ。たいしたものじゃないんだけどね。」と話してくれた。モロッコ人から旅行のお土産をもらうことなんてない。お土産がなんであろうと、サロワが夏休みの間にも私のことを考えてくれていたのが本当に本当に嬉しかった。モロッコに来て誰かに「自分のことを考えていてくれてありがとう。」って言われたことがある。サロワはまさにそうなんだ。たとえ言葉が通じても、どんなに親切にされても、文化の違いから人によっては実はどのくらい私の身近にいるんだろうって分からなくなる。だからサロワが夏休みにも気にかけてくれた証であるおみやげが嬉しい。