ラ<いいえ>

昨日ちょっといいことがあった。満員バスの中席を譲ってもらったのだ。何も年をとっているからではない。他の人と違うところは大きなリュックを抱えていること。PCやテキストが入っていて、立っている人にも座っている人にも迷惑をかけることしばしば。昨日も同じく。そんなとき、ちょっと離れた席に座っている男性が譲ってくれたのだ。こっりゃあ感激だ。もうすぐ降りるのかと思いきや、そうでもない。しばらくたって彼がバスを降りるとき再度「シュクラン」と声をかけた。微笑んで「ラ、ラ、、、」と去っていった。あのスマイルにやられる。
そもそも、モロッコ人男性が声をかけてくるのは、外国人という興味本位からだ。でも、昨日は違う。ちゃんと人として見てくれたのだ。親切にしてもらったこと、人として見てもらえたこと、しかも彼がなかなかかっこよかったこと。この3つで昨日の私はファルハ〜ナ〜<うっれしいなあ>。
こっちにきてな〜んか、うっれし〜って感情が少なかった。やっぱりうっれし〜って気持ちの一番の源は人の優しさだと思う。でも、言葉が分からないから、うっれし〜って思う場面でも思えていなかったんじゃないかなあって気づいた。今回は言葉もなく、その人の優しさが分かったからよかったけど、やっぱり言葉は大切だ。