デビュー

セントラルの3年生と

昨日校長先生3人と話し合いがあった。私のスケジュールについて。セントラルとタズルマットの校長先生から明日職員に紹介するから来るように言われ、今日朝9時前には学校に行った。わんさか子どもがいてびっくらこいた。
昨日、子どもたちは学校に行っている。それは写真のように必要なものを掲示してあるので、この2,3日で用意するのだ。どんなものが書いてあるかは分からない。

今日が日本で言う始業式に近いのかもしれない。先生と全校児童が校庭に集まって、学年ごとに分けられていく。さらにクラスも分けられているはず。終わったら教室に移動。お母さんたちも大勢いた。

私はそれを眺めながら、用意していた自己紹介の原稿を練習していた。するとモハメッドが「各教室にいって自己紹介してこい」と動き出した。「あれ、今日、もう、子どもに自己紹介するの?あれ?そうなると、アラビア語よね?用意してないべ。」なんて思いつつ、「なるようになる精神」で2年生から順に周る。エコールセントラルはブールメンで一番大きい小学校。1,2年は2クラスで、3年以上は3クラス。全部を周る。すべてのクラスで同じことを言ってきた。突然だったけど、私が前々から絶対に子どもたちに伝えようと思っていたことが言えた。
自己紹介内容
1 名前    黒板にアラビア語で名前を書く。ラバトで名前だけはすらすら書けるように練習しておいてよかったとつくづく思う。大切なことは書くに限る。
2 日本人
3 中国人ではない   ※ここが重要 頼むよ、君たち。君たちは「シノワなんて言う大人にはならないでくれ。」と願いをこめる。
4 図工、音楽、体育を教えるよ
5 会えて嬉しいよ
といった内容。だいたい通じたみたい。発音が悪いところは各担任が言い直してくれた。
子どもたちの反応は、というと、どの子も本当に素敵な笑顔でこっちを見てくれて、私が感激した。自分が初めて受け持った1年生との出会い、つまり入学式の日を思い出した。私も子どもたちも期待に満ちていたあのときの空気に似ていた。

モハメッドは1年生担任だった。やっぱり1年はまだまだ宇宙人で、遅刻ぞろぞろ。なかなか集まらない。私が1年以外一通り自己紹介してモハメッドのところに行くと、「疲れただろう。」って教室の中のいすに座らせてくれた。でも、かわいい1年生を前にしてじっと座ってはいられない。担任がモハメッドだからぐちゃぐちゃになってもいっか、と思って、手遊びを始める。なかなか思うようにできない。でも、子どもたちは訳が分からなくても嬉しそう。モハメッドのアシストを受けつつ、簡単なリズム遊びをする。
教室を出ようとしたら、ちゃきちゃきした女の子がブシュしに来た。いつものようにほっぺたにしてもらいつつ、「一人したら二人目も来るのでは?」と予想した通り、教室の半分ほどの子どもたちに囲まれる。「戻りなさい。」とモハメッドが声をかけるけど、めげない数人はしっかりブシュして席に着いた。ドラマみたい。一人がしたら私も私も、で押しかける。結局注意されて席に戻る。典型的なパターンじゃん。1年やっぱりかわいい。

困ったのが6年。まったく。担任が不在で子どもだけのところに飛び込む。モロッコ体罰ありなので、普通は教師のことを怖がる。相手が私なので興奮してふざけまくる。でも、めげません。静かになるのを待って、少し落ち着いたところで「おしゃべり終わった?」なんて、聞くあたり、私がやっていること、日本と変わりません。教師用語をモロッコに来て集めていたので、早速使いまくる。子どもの中で「静かにするのよ。」と声をかけてくれる子が少しずつ増えるあたりに感心。

タズルマットでも自己紹介は同じことしか言ってない。ただ、校長のノウノウが全部案内してくれたので助かった。でもノウノウはいちいちうるさい。私の動詞の活用がおかしいので子どもの前でもチェックが入る。頭に来て「サイーーブ<厳しすぎる>」と叫ぶ私。担任は大うけ。
そうそう、タズルマットはアットホームな雰囲気と事前に情報を得ていて通り、ここの先生たちはどんどん話しかけてくれる。受け止め方が優しい。私の仏語にしろアラビア語にしろ「少ししか話せない。」「かわいそうに」と受け止める人が多い中、ここの先生たちは「アラビア語の勉強、1ヶ月でそんなに話せるようになったの?」「仏語も2ヶ月だけ?」と驚かれる。すごいね、って言われるとやっぱりうれしい。褒められると人はやる気になる。だからどんどんしゃべってきた。楽しかった〜。
ハッサンの小学校には月曜日に行く。出会いがまだある。楽しみ。でも、今日はめちゃ疲れた。8時にご飯を少ししか食べなかったのが原因の1つ。もっと食べていけばよかった。14時に家に帰り着いたときはふらふらしていた。水も飲めない中で、自己紹介を何度もしたから、ぐったりきて当然だよねえ。復活するのに何時間もかかってしまった。