1年担任ハッサン・イジェルガニー

新1年生

いつもお世話になっているハッサン・イジェルガニー。彼は長いこと6年生のアラビア語を担当していた。ところが今年色々あって1年担任に変わった。日本では毎年受け持ち学年が変わるのは当たり前のことだけど、ここモロッコでは5,6年以上同じ学年ってのが普通。
ハッサンは明らかにショックを受けていた。彼は他の学年より難しい内容を指導しなければならない6年担当ということに誇りをもっていた。今日初めて彼の1年担任としての授業を見学させてもらった。やはり彼は素晴らしい教師だなって思った。
彼は1年生を教える喜びをもうすでに知っていた。「1年生は教えたことをどんどん吸収していく。」「学ぶことを喜んでいる。」「彼らにとってすべてが新しいことだから意欲的だ。」と。1年生も楽しそうだけど、ハッサン自身からもいっぱい笑顔がこぼれていた。この笑顔は6年担任のときにはあまり見られなかった。
今まで見てきた1年生のクラスでは一番和やかな授業だ。なかなかない。子ども達は教師に対し必要以上の緊張感をもっていないように思う。ハッサンはおしゃべりをしたり、よそみをしたりしている子どもに瞬時に注意をするけれど、恐怖を与えていない。ハッサンが子ども達を愛らしいと思っていることが伝わる。そして彼らしく子どもの成果をしっかり褒めている。
6年担任のハッサンの授業も素敵だったけど、モロッコではなかなか見られない和やかな1年の授業も素敵だ。数ヵ月後私もこんな風な授業がしたい。